江戸時代から伝わる音をそのままに vol.1

最終更新: 6月13日


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こんにちは!Todays Concert事務局です。


今日は、今週金曜日6月12日から配信予定のTodays Festival 2020 第4弾にご登場される尺八奏者の工藤煉山(Kudo Lenzan)さんから、尺八の奥深い世界をご紹介いただきます!



皆さん、こんにちは。尺八奏者の工藤煉山です。今回、Todays Concertを通して音楽をお届けする前に、 是非、尺八の魅力について知って欲しいと思い、2回に分けてお話させていただきます。 第1回目は尺八の世界観、第2回目は尺八がどのように作られるのか、そしてどういう風に聴くと面白いの かというお話をしていきます。


さて、尺八をご存知の方は、どのようなイメージをお持ちでしょうか。これは結構、人によって様々で す。民謡を想像する人もいれば、吹き流しを想像する人もいますし、時代劇に出てくるという人もいます。これはどれも正しい世界観です。ざっくり言うと、尺八には民謡と、箏の地唄という音楽に合わせたり、尺八の独奏を吹く2つに分けられます。


今回はこの地唄などと演奏する尺八に限って話をしていきましょう。尺八には流派があり、その中で も二大流派というものがあります。琴古(きんこ)流と都山(とざん)流という流派です。私も12歳の時に 都山流の門を叩き、演奏を習い始めました。そしてこの流派とは少し異なる分野が実はあります。それは地無(じなし)尺八の世界です。私はこの地無尺八をもう一つのライフワークとしています。何が違うの?そんな声が聞こえてきそうですね。Todays Concertでお届けする曲も、この地無(じなし)尺八を使った音楽ですので、織り交ぜながらお話を進めます。ではどのような世界観なのでしょう。


「尺八の歴史」

尺八の元々は、江戸時代、禅の僧侶であった普化宗が法器として用いられたのが始まりです。そのため、尺八は禅の哲学性を一心に受けた楽器で、そして受け継がれてきた曲を古典本曲といいます。よく時代劇に登場する、天蓋という被り物をしている虚無僧がそれです。ちなみに虚無僧が尺八を吹く事を吹禅(すいぜん)といい、禅の僧侶の座禅に変わる修行の事をいいます。演奏とは言わないのですね。本来は修行の一環であったり、托鉢の道具として使われていました。


「地無尺八と現代尺八について」

尺八は一本の竹から一本の尺八しか作りません。尺八をよく見ると一番下のところがボコボコしているの がわかります。それは竹の根っこの部分です。穴は5つしかなく、穴を半分とか4分3閉じたりして音を 作っていきます。 現在、よく見かける琴古流と都山流の尺八(以下、現代尺八)と地無尺八の大きな違い は漆を使っているかどうかです。

現代尺八は地無尺八から合奏用に進化した楽器です。管内に漆が使用されていて、ピッチが正確、大きな音 が出ます。尺八も上と下で二つに分かれるので持ち運びも便利です。一方、地無尺八は竹の節をある程度残 し(音質の為に残しているともいえる)漆も使いません。竹の質が要で、一本一本に個性があります。味わい深い音といえば良いでしょうか。

この地無尺八は、聴く機会が本当に少ないです。是非、堪能いただけると幸いです。


Vol.2 に続く…



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