ヴァイオリニストの鈴木舞です。
今回は、
・山田耕筰「からたちの花」
・バッハ「無伴奏パルティータ第3番より ガヴォット」
・パガニーニ「24のカプリースより 第13番」
の3曲を演奏させて頂きました。
選曲に込めた思いを含め、皆様に3つの聴きどころをお伝えしようと思います。
①初挑戦
新型コロナウイルス感染拡大でコンサートの開催が難しい状況が続く中、初めて自分での動画撮影に挑戦しました。
映像配信であっても、濃厚接触を避けるためデュオやカルテットの共演はできません。
ピアノとのレパートリーが多いヴァイオリンにあって、今回は山田耕筰「からたちの花」などクラシックに触れたことがない方にも楽しんでもらえそうな無伴奏の3曲を選びました。
楽曲の解説や、楽器の説明も私自身の言葉で添えています。
自分にとって音楽は人と繋がる、時間を共有する、つまりコミュニケーションのための大切なツールなのですが、今はホールやサロンで直接のキャッチボールがかなわない状況。
動画という新たなコンテンツを通じて、クラシックファン、そしてクラシック音楽に馴染みがない方とも新たな繋がりが生まれたら嬉しいです。
②20年ぶり
小学校低学年で初めて弾いたパガニーニの作品が、3曲目にお届けする「24のカプリースより 第13番」でした。
超絶技巧で一世を風靡し、あまりにも人間離れしたテクニックは「悪魔に魂を売って手に入れた」とまで噂された鬼才。
彼の生み出す不思議な響きに魅了され、自分もこの難曲を弾けるようになりたいと練習した日々を思い出します。
プロのヴァイオリニストになりたいと志した頃の初心に戻る、原点とも言うべき1曲を実に20数年ぶりに取り組みました。
③銘器
楽器説明のパートでは、ヴァイオリンの基本的な構造や音が出る仕組みをお話しました。
私が愛用しているのは1683年製のニコロ・アマティ。クレモナ(イタリア)でヴァイオリン製作に携わったアマティ一族の中でも最も優秀と評されたニコロの名作です。
クラシック音楽にあまり縁がない方も、芸能人格付けチェックなどで「ストラディバリウス」の名前は耳にしたことがあるかもしれません。
アントニオ・ストラディバリの師匠に当たるのがニコロ・アマティで、10年ほど前に運命的に出会いました。
次回の動画では銘器とは?本当に音は違うの?といった疑問にお答えするようなお話ができたらと考えています。
一人でも多くの方にお聴き頂ければ幸いです。
Kommentarer